<< 一覧に戻る

基礎講座 バソプレシンと心不全

第6回 血漿バソプレシンおよびコペプチンの測定

岩﨑泰正

Fluid Management Renaissance Vol.2 No.4, 60-63, 2012

「はじめに」バソプレシンは, アミノ酸9個からなる分子量約1,000の小型ペプチドホルモンである. 視床下部の視索上核・室傍核で産生され下垂体後葉より放出される神経ペプチドとして発見されたことから, 神経内分泌という概念が構築された「元祖」のホルモンとして知られ, またオキシトシンとともに人工的に合成された最初の蛋白ホルモンでもある. バソプレシンの名前は, V1a受容体を介した昇圧作用(vaso+press - in)に由来するが, 生理的な濃度では腎集合尿細管におけるV2受容体を介した尿濃縮作用により体液の浸透圧調節に関与するため, 抗利尿ホルモン(anti-diuretic hormone;ADH)とも呼ばれる. なお, 室傍核由来のバソプレシンの一部はV1b受容体を介して副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌調節にも関与する. 本稿では, バソプレシンならびに同じ前駆体蛋白に由来するコペプチンの測定について, 最近の動向を含め簡明に解説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る