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座談会(Round Table Discussion)

糖尿病と痛み―糖尿病性神経障害の今―

綿田裕孝柴田政彦井関雅子

Practice of Pain Management Vol.6 No.3, 4-12, 2015

「はじめに」
井関(司会):糖尿病性神経障害は,糖尿病性網膜症,糖尿病性腎症と並び糖尿病の三大合併症のひとつです.糖尿病発症後5年程度と比較的早期から出現し,初期は足の指や裏のしびれ,痛みといった異常感覚で始まり,進行すると手の指にもしびれや痛みが現れるようになり患者さんの生活の質(QOL)を低下させます.さらに進行すると感覚鈍麻がみられるようになり,外傷に気づきにくくなるため傷口から細菌に感染し,さらに血流障害もともなって,下肢の切断を余儀なくされる場合もあります.痛みというのは自覚症状で,患者さんの申告があって初めて医療者にもわかる症状ですが,感覚鈍麻に至ると痛みを感じないようになるのがこの障害の特徴であり,下肢切断という重い結果につながりかねない点で患者さんにとって非常に重大な合併症といえます.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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