Essay 痛みの記憶
多くの腰下肢痛患者さんを診て思うこと
Practice of Pain Management Vol.5 No.2, 62-63, 2014
最近, ときどき, 右臀部から下肢後面にかけて痛みが走ります. 右下肢が非常に重くなることもあります. 私のことなのです. そのときには, 関東労災病院勤労者筋・骨格系疾患研究センターの松平浩先生の教え通り, 左斜め前方に体を反らせると痛みがなくなります. 腰椎椎間板ヘルニアが右側に少し出ているのだと思います. 一度, 腰椎単純レントゲンとMRI検査を受けなくてはと思いつつ, 日々はどんどん過ぎていきます. JR東京総合病院麻酔科・痛みセンターには, 腰下肢痛・しびれを訴える患者さんが非常に多くこられます. 患者さんの約6割が70歳以上であり, また, 当科ではエピドラスコピーという腰下肢痛に対する内視鏡手術を行っていることもあり, 特に腰下肢痛の患者さんが多いと思われます. なかには, 腰椎がひどく変形しておられる方々がおられます. たいていは女性の患者さんです. その方々が, 日常生活において非常に無理をされるのです.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。