目で見る胎児・新生児の病態
胎児心エコーによる先天性心疾患の診断
②胎児心エコーで検出可能な疾患とは
Fetal & Neonatal Medicine Vol.10 No.1, 5-6, 2018
総括コメント:胎児心エコーでは,産科の医師が異常を発見することが多い。その後,小児循環器医が精密検査を行って診断を決定する。このため,単心室症,左心低形成症候群など重篤な心奇形は発見されやすいが,比較的軽症な心奇形は見逃されることがある。しかし,新生児期に治療が必要な複雑心奇形の発見が,胎児心エコーで最も重要な疾患であり,これらを見逃さないようにすることが,出生後の診断,治療経過に大きな影響を与える。今回は,胎児心エコーで検出率の高い単心室症,左心低形成症候群,肺動脈閉鎖症,三尖弁閉鎖症と,検出率が低いが重篤な大動脈縮窄症,総肺静脈還流異常症について解説いただいた。
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