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与えられた場で最善を尽くしてみえてくるもの

Fetal & Neonatal Medicine Vol.9 No.3, 42-45, 2017

1979年に日本医科大学を卒業し,そのまま母校の小児科学教室に入局しました。単純に子どもが好きという理由で,学生時代から小児科医になろうと決めていたからです。
入局当時は植田穣教授のご専門であった小児血液病学をsub-specialtyにしようと思っていました。指導医のもと多くの患者さんの診療に当たったなかで,診断に苦慮している血液疾患をもつ就学前の患者さんの受けもちになりました。徐々に増悪する症状を目の当たりにしながら,何とか完治してほしいと願いつつ,昼夜を問わず診療に当たりました。しかし,確たる治療法はなく,容態は悪化の一途を辿り,最後は小さな身体のあちこちに重篤な出血傾向がみられ,天国に召されました。初めての経験であり,悲惨な亡骸を前に,唯々茫然自失といった状態でした。この経験を通して,将来小児血液病学をsub-specialtyにしようとする気持ちに陰りがみられるようになりました。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録