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肝癌再発予防

肝癌治療後の化学療法による再発予防

田中基彦渡邊丈久福林光太郎立山雅邦佐々木裕

The Liver Cancer Journal Vol.5 No.2, 28-37, 2013

「Summary」肝細胞癌(HCC)は慢性肝疾患を基礎としており, 慢性肝疾患が前癌状態と考えられる. したがって, 発癌予防ならびに治療後再発予防の観点から, 基礎となる慢性肝疾患のコントロール, つまり原因の排除と炎症の鎮静化が重要である. HCCはしばしば多発するが, その様式として肝内転移(IM)と多中心発生(MO)の2つが挙げられる. 再発予防には両者の抑止が必要であるが, 再発抑止戦略を考えるうえでは区別して考える必要があり, また根治的治療か否かによっても再発抑止対策は異なる. 根治治療後のMOによる再発予防には, 初発HCC抑止と同様に, B型肝炎ウイルス(HBV)/C型肝炎ウイルス(HCV)に対する核酸アナログ, インターフェロン(IFN)による抗ウイルス治療が有効と考えられる. しかしながら, 従来の殺細胞性抗癌剤を用いたHCC再発予防法は確立されておらず, ソラフェニブやperetinoinなどの新規治療薬や免疫・ワクチン治療が期待される.
「Key words」多中心発生,肝内転移,インターフェロン,核酸アナログ,スタチン,アスピリン,ソラフェニブ,peretinoin

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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