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座談会(Round Table Discussion)

進行肝細胞癌の治療―現状と今後の展望―

佐田通夫波多野悦朗金井文彦鳥村拓司

The Liver Cancer Journal Vol.4 No.3, 11-22, 2012

「進行肝細胞癌に対する治療戦略の実際」
「1. 日本と海外の治療アルゴリズムの違い」
佐田:肝細胞癌(hepatocellular carcinoma; HCC)に対するわが国の医療水準は, 世界的にみても非常に高いレベルにあると思われます. しかし, エビデンスが乏しく, 十分なコンセンサスが得られない部分も多く存在します. そこで, 本日はHCCの治療に着目し, TNM分類のStage III/IV A/IV BあるいはBarcelona Clinic Liver Cancerステージングシステム(以下, BCLCステージ)B/Cに相当する進行HCCの治療法をめぐる現状と問題点, そして今後の展望についてお話を伺っていきたいと思います. はじめに, 日本と海外の進行HCCに対する治療法の違いについて, 波多野先生より解説いただきます.
波多野:海外では, 標準的治療としてintermediate stageであるBCLCステージBに相当する多発HCCに対し肝動脈化学塞栓療法(transcatheter arterial chemoembolization; TACE)が, advanced stageであるBCLCステージCに相当する脈管浸潤, リンパ節転移または肝外病変を伴うHCCに対しソラフェニブが位置づけられています(図1)1).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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