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Visual View 目で見るメカニズム

慢性リンパ増殖性疾患

鈴宮淳司

Trends in Hematological Malignancies Vol.5 No.3, 6-9, 2013

「ヘアリーセル白血病の発症機構」ヘアリーセル白血病(HCL)は, 緩徐進行性のB細胞系慢性リンパ増殖性疾患で, 有毛状細胞を形態的特徴とし, 臨床的には脾腫, 汎血球減少を呈する一方, 無症状のことが多く, リンパ節腫脹も通常認めない. 日本ではきわめてまれな疾患であるが, 欧米では全白血病の約2%を占め, クラドリビンあるいはペントスタチンなどのプリンアナログによる治療法が確立されており, 10年生存率も90%以上と予後は悪くない. しかし, 2011年, 47例のHCL患者を対象とした全エクソームの塩基配列の次世代シークエンサーによる解析から, 原因遺伝子変異としてBRAFのV600E変異がTiacciらにより報告された1). V600E変異は対象の47例全例に認められ, これまでにも悪性黒色腫, 甲状腺乳頭がん, 大腸がんなどでも高率に認められ, driver mutationとして注目されていた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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