内視鏡手技の解説―臨床のコツとテクニック―
除菌後早期胃癌の内視鏡的特徴と診断のピットフォール
胃がんperspective Vol.10 No.4, 44-47, 2019
胃癌のほとんどは,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を基盤として発生する。2013年にヘリコバクター・ピロリ感染胃炎が除菌適応疾患となり,本邦におけるヘリコバクター・ピロリ除菌治療は急速に拡大しつつある。それに伴い,近年ではヘリコバクター・ピロリ除菌後に診断する胃癌の頻度が急速に増加してきた。この「除菌後発見胃癌」には,従来の胃癌(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を伴う胃癌)と異なる特徴的な臨床病理学的特性がある。除菌後発見胃癌を効果的かつ正確に診断するためには,この特性を十分理解しておく必要がある。
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