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特集 次期改訂に向けて~大腸癌取扱い規約の改訂に望むこと

「budding/sprouting」の位置づけと今後のclinical practice

Clinical implication and practice of the "budding/sprouting" in colorectal cancer

河内洋斎藤豊海上雅光

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.3, 31-36, 2012

「Summary」簇出は, 以前からその有用性が報告されてきた組織学的因子である. 大腸癌研究会プロジェクト研究「簇出検討」において, 具体的な判定基準の採用と多数例の解析が行われ, SM癌のリンパ節転移危険因子としての有用性が確認されたことを背景に, 内視鏡治療後の追加治療を考慮する際に評価すべき病理学的な項目として, 「簇出Grade2/3」が加えられ, 大腸癌治療ガイドライン2010に記載されることになった. しかし, 現行のガイドラインに従うと, 簇出の導入後も, 危険因子を有する症例群の割合ならびにその群におけるリンパ節転移率はほとんど変わらない. 一方, SM浸潤距離と簇出の2因子を組み合わせると, リンパ節転移30%程度の高リスク群を抽出し得る. 各因子の重みづけに基づく, リンパ節転移リスクの層別化・転移予測アルゴリズムを確立することにより, 患者に一層の利益をもたらすことが期待できる. サイトケラチン等の免疫染色を用いた判定は, 分別能と再現性の高さが期待できるが, cut off値の設定等に対して十分な検証が必要であり, 現状ではHE染色による判定が原則である.
「Key words」Tumor budding,sprouting,簇出,SM癌,リンパ節転移

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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