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Special Article(Cardio-Lipidology)

1 トリグリセライドと動脈硬化の関係―最新の話題―

平野勉

Cardio-Lipidology Vol.9 No.1, 9-15, 2015

「1 冠動脈疾患リスク因子としての高TG血症」血中のLDLは、血管内腔下へと侵入してマクロファージの泡沫化をもたらすことで、直接的に動脈硬化を発症・進展させることがわかっており、LDLコレステロール(LDL-C)の上昇が冠動脈疾患(CHD)の発症要因であることは十分に確立されたエビデンスである。しかしながら、日本人CHD患者と健常人の脂質プロファイルを比較検討したわれわれの検討からは、両者の総コレステロール値やLDL-C値には有意な差は認められていない。その一方で、CHD患者では健常者に比べて、トリグリセライド(TG)値、およびLDL粒子数と相関関係があるアポリポ蛋白B(アポB)濃度が有意に高く、HDLコレステロール(HDL-C)値は有意に低かった1)。このことからは、LDL-Cよりもこれらの脂質パラメータのほうがCHDリスクを良好に予測し得る可能性が示唆される。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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