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特集1 H. pylori除菌後の諸問題

5 アレルギー疾患の頻度は上昇するのか

塩谷昭子大澤元保松本啓志鎌田智有春間賢

THE GI FOREFRONT Vol.11 No.2, 33-36, 2015

幼児期のH. pyloriをはじめとする種々の感染症が減少することにより,免疫機構が変化し,アレルギー疾患が増加する可能性が指摘されている。しかしH. pylori感染と成人発症のアレルギー疾患との関連性は否定的な論文が多く,除菌の効果についても十分なエビデンスがない。現行の除菌により,次世代へのH. pylori感染率の低下に拍車をかけアレルギー疾患の増加に関与する可能性は否定できないが,除菌によりアレルギー疾患が発症し増加するとは考えにくい。
「はじめに」衛生環境の改善により,幼少期のH. pyloriをはじめとする種々の感染症が減少することにより,免疫機構が変化し,アレルギー疾患が増加する可能性が指摘されている。細胞性免疫にはTヘルパー(Th)1細胞が,IgEの関与する気管支喘息などの液性免疫にはTh2細胞が優位に関与する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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