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CLINICAL CONFERENCE 症例から学ぶ上部消化器疾患

第17回 抗凝固薬内服中に出血をきたした胃ポリープの1例

春間賢石井学村尾高久鎌田智有塩谷昭子眞部紀明

THE GI FOREFRONT Vol.9 No.1, 7-9, 2013

胃ポリープのうち腺窩上皮の過形成によるものは一般に胃過形成性ポリープと呼ばれ, 萎縮性胃炎を背景に発生することがよく知られている. 最近の知見では, ヘリコバクター・ピロリ(以下, ピロリ)陽性の過形成ポリープでは, ピロリ除菌で80%近くのポリープが消失あるいは退縮することが明らかとなっている1)2). 一方, ピロリ非感染で萎縮性胃炎がなくとも, プロトンポンプ阻害薬の長期投与により胃ポリープが発生することも指摘されている3). 古くは, 胃ポリープは胃潰瘍とともに前癌性病変と考えられていたため胃切除術が行われていた. 内視鏡的ポリペクトミーが普及してからは, 積極的に内視鏡下の切除が行われた. しかしながら, 1cm以上の大きな胃ポリープを除き胃癌を合併することは少なく, 一般的には経過観察されることが多くなっている. 今回, 抗凝固薬内服中に, 胃過形成性ポリープより出血をきたした症例を経験したので, 今後このような症例が増加すると考えられ, ここに提示する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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