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TOPICS OF GI 消化器疾患のトピックス

第14回 大腸憩室症

眞部紀明

THE GI FOREFRONT Vol.7 No.2, 83-86, 2012

「はじめに」最近50年間に日本人の食習慣は劇的に変化してきており, 総エネルギーに対する動物性蛋白や脂肪摂取の増加, 炭水化物摂取量の減少, 食物線維摂取量の減少などが指摘されている. また, 生活習慣の変化に関しては運動量の低下や睡眠時間の減少が指摘されている1). これに伴って, 日常よく遭遇する消化管疾患にも変化がみられており2), 最近特に増加傾向にあるのは, 逆流性食道炎, 炎症性腸疾患, 大腸憩室疾患といわれている. しかしながら, 大腸憩室疾患は他の2疾患と比較し, その臨床像および治療法に対する臨床研究が少なく, いまだ不明な点が多い. 大腸憩室(diverticulosis)の多くは, 大腸壁の血管筋層穿通部から粘膜が貫いて後天的に発生した仮性憩室であり, 欧米で30~40%, わが国では10~20%の頻度に認められるが3), 線維成分の少ない食事に代表される食生活の欧米化, 高齢化社会の到来および検査機会の増加に伴いわが国では, 今後さらに増加するものと推察されている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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