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CLINICAL CONFERENCE 症例から学ぶ上部消化器疾患

第14回 経鼻内視鏡で虫体を摘出した胃アニサキス症の1例

春間賢石井学村尾高久鎌田智有塩谷昭子眞部紀明山下直人後川潤沖野哲也

THE GI FOREFRONT Vol.7 No.2, 7-9, 2012

細径スコープを用いた経鼻内視鏡は, 苦痛や侵襲の少ない内視鏡検査として実地臨床の場で普及しつつある. 経鼻内視鏡の診断能については賛否両論あるが, 当施設での検討では通常のスコープと比較しても決して劣るものではなく, 日常診療で頻用される診断法となっている. 一方, 細径スコープは鉗子径が小さく, 現在の処置具では止血をはじめとした内視鏡的処置を行うことは困難である. 今回, 経鼻内視鏡検査で胃アニサキス症と診断し, 虫体を経鼻的に摘出できた症例を経験したので報告する. 「症例」●30歳代, 男性 ●主訴:心窩部痛 ●現病歴:生来健康. 201X年Y月25日, タ食後2時間経ったあたりから, 心窩部に痛みを感じるようになった. 痛みは徐々に増強し, 15~20分間隔で差し込むような痛みとなったが, 我慢していた. 翌26日に当科総合診療科を受診. 理学的所見では心窩部に圧痛を認めたが, 筋性防御や反跳痛はなく, 腫瘤も触知しなかった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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