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特集 機能性表示食品とアンチエイジング

特集にあたって

永井竜児渡邊昌

アンチ・エイジング医学 Vol.16 No.4, 21, 2020

2018年の日本人の平均寿命は男性が81歳,女性が87歳であり,世界トップレベルの長寿国であることが知られている。昨今,わが国において百寿者はもはや珍しくはないが,実は健康寿命は女性が75歳,男性が72歳であることから(2016年厚生労働省調べ),亡くなる前のおよそ10年間は,健康上何らかの問題を抱えていることが推測される。
ご存じの通り,食習慣,運動習慣などが不適切であると,糖尿病などの生活習慣病を発症する頻度が増加する。糖尿病三大合併症といわれる網膜症,腎症,神経症は細小血管の障害,脳梗塞や心筋梗塞は大血管の障害であるが,これらは一度進展すると治療が困難であるため,予防が治療に勝るといわれている。米国ではオバマケア(医療保険制度改革法)といわれる医療保険制度の改革がなされたものの,依然として保険の加入率は低いため,医療費節約の観点から予防に対する自覚は強く,かねてよりさまざまなサプリメントの開発がなされている。わが国では国民皆保険制度があるとはいえ,高齢化が確実に進んでいること,また,先に述べた通り平均寿命と健康寿命の間には大きな開きがありQOLの維持が課題とされていることから,人生の満足度を落としかねない疾病を予防することを目的にした機能性食品に対する期待度が高まっている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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