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特集 フレイルとアンチエイジング

介護予防とフレイル─科学的根拠に基づく健康維持と予防対策─

Prevention for frail and long-term care state based of scientific evidences

鈴木隆雄

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.5, 27-32, 2016

「はじめに」広く知られているように,今後の超高齢社会の進展のなかで,一つの特徴は75歳以上の後期高齢者が著しく増加することである。具体的な数値で概観してみると,2014(平成26)年のわが国の65歳以上の高齢者人口はおよそ3,300万人(総人口に対する割合は26.0%)である。また,75歳以上の後期高齢者は総人口の12.5%となっており,したがって前期高齢者と後期高齢者の比はおよそ1:1となっている。しかし,20年後の2030年には各々の推計人口は1,400万人:2,270万人(1:1.6)となり,さらに2055年には1,260万人:2,390万人(1:1.9)と,前期高齢者数の減少に対して後期高齢者数は急増し,その比率はおよそ1:1から1:2へと変容することが推定されている。このように,今後のわが国の超高齢社会の中核を構成する集団が後期高齢者ということになる。しかし一方で,この後期高齢者の健康特性(心身の機能と生活機能の特徴,社会参加の実態,QOLなど)についての疫学研究を中心とする十分なデータの蓄積がなく,現在の大きな,そして喫緊の課題といっても過言ではない。表1は前期高齢者と後期高齢者の大まかな特徴をまとめたものであり,特に要介護認定者の割合が著しく高いことを示している。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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