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特集 腎臓とアンチエイジング

FGF23-αKlotho内分泌系と老化

Aging and Adaptation of FGF-Klotho Axis in CKD

杉浦秀和土谷健黒尾誠

アンチ・エイジング医学 Vol.12 No.1, 30-37, 2016

「はじめに」αKlotho欠損マウスと線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor 23:FGF23)欠損マウスは,高リン血症や高ビタミンD血症などの骨ミネラル代謝異常とともに,短命,成長障害,血管石灰化,心肥大,骨粗鬆症などの老化様症状を呈する1)2)。これらの老化様症状は,カルシウム,リンなどのミネラル代謝異常を是正することで軽快する3)。FGF23はリンを摂取すると骨から分泌される。FGF23は,腎尿細管と副甲状腺に発現するαKlothoと複合体を形成したFGF受容体に特異的に作用し,ネフロン当たりのリン排泄量の増加,活性型ビタミンDの合成抑制・分解促進,PTH分泌制御などを誘導することで骨ミネラル代謝を抑制する。慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者は,FGF23が上昇し,αKlotho発現が低下する病態である。CKD患者は,αKlotho欠損マウスの表現型に似た老化様症状を呈し,これらの老化様症状は尿毒症性物質,酸化ストレスの上昇とともにαKlotho低下,FGF23の異常高値をはじめとした骨ミネラル代謝異常も原因の可能性があると考えられている。
「Key Words」αklotho,FGF23,成人病,骨ミネラル代謝

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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