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特集 Th17をめぐる皮膚科の病気を語る

2 皮膚免疫反応におけるTh17細胞

沼田貴史中江進

皮膚アレルギーフロンティア Vol.17 No.2, 13-18, 2019

Th17細胞はTh1細胞やTh2細胞とは異なり,おもにインターロイキン(IL-)17を産生するT細胞として同定され,皮膚では細菌や真菌に対する感染防御を担っている.また,Th17細胞の過剰な活性化は尋常性乾癬など炎症性皮膚疾患の発症に関与する.近年,尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎に対して抗IL-17A抗体や抗IL-12/23p40抗体製剤などを含むTh17サイトカインを標的とした生物学的製剤を用いた治療や臨床試験が進められており,Th17細胞を取り巻くサイトカインが注目されている.そこで本稿では,Th17細胞の活性化にかかわるサイトカインのうち,IL-1,IL-17C,IL-23およびIL-36がTh17細胞に与える影響について焦点を絞り概説する.
「KEY WORDS」Th17細胞,尋常性乾癬,アトピー性皮膚炎(AD),インターロイキン(IL)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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