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重症虚血肢に対する診療指針

重症虚血肢に対する血管内治療の役割:特に鼠径靭帯以下の動脈に対する血管内治療

飯田修南都伸介

Angiology Frontier Vol.7 No.2, 27-34, 2008

重症虚血肢(critical limb ischemia;CLI)は, 足趾潰瘍症例では, 足関節血圧が70mmHg未満, 足趾収縮期血圧が50mmHg未満, 安静時下肢痛症例では足関節血圧が50mmHg未満, 足趾収縮期血圧が30mmHg未満の患肢であると定義されている. よって, 血行再建術の必要性を判断するうえで, 虚血評価が非常に重要である. CLIに対する血行再建術は, 創部に対する迅速かつ十分な血流改善が重要であり, 従来その血行再建術はバイパス術であると考えられてきた. しかしながら, 患者の全身状態, 自家静脈の有無, 吻合部位の状態により, 必ずしもすべてのCUI症列に対してバイパス術が施行できるとは限らない. また, バイパス術は術者による成績の違いが大きいため, カテーテル治療(endovascular therapy;EVT)をCLIに対する第一選択療法と考える血管外科医も, 欧米では増加傾向にある1). 今回は, デバイスの発展に伴い増加傾向にあるEVTについて, 現在のエビデンスも含めて概説する.

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