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Question & Answer

小児アレルギー性鼻炎の治療のポイントは/妊婦および授乳婦のアレルギー性鼻炎に対する治療の要点は

増田佐和子

鼻アレルギーフロンティア Vol.19 No.2, 26-27, 2019

アレルギー性鼻炎の多くは小児期に発症し,自然治癒することは少ない.また,しばしば喘息など他のアレルギー疾患を合併する.患児や保護者,他科の医師とも情報を共有して長期の治療管理にあたる.正しく診断することが治療の第一歩であるが,アデノイド増殖症や感染の影響で鼻症状が持続,悪化する場合もあるので注意が必要である.原因抗原を明らかにすることも大切で,患児と保護者に対して抗原対策の指導や,受動喫煙を避ける,鼻をすすらずにかむ,といった生活指導を行う.
自覚症状を的確に表現できない小児では,成人のように病型や重症度から治療薬剤を選択することはしばしば困難である.鼻症状による睡眠や食事,遊び,学業などへの影響や局所所見を参考に,第2世代抗ヒスタミン薬と鼻噴霧用ステロイド薬を併用,あるいはいずれかを単剤で用いる.喘息合併例や鼻閉が強い例ではロイコトリエン受容体拮抗薬も良い適応であるが,剤形によりアレルギー性鼻炎の適応がないものもある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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