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THE COMMENTARY

卵・組織・細胞シートのガラス化保存の現状と可能性

内倉鮎子松成ひとみ前原美樹長嶋比呂志

再生医療 Vol.13 No.1, 48-51, 2014

「はじめに」培養細胞の凍結保存技術は, 現在の生物・医学研究において必要不可欠な基盤技術の一つとなっている. 同様に, 哺乳動物胚や卵子の凍結保存も, 実験動物や家畜の維持・繁殖, さらにヒトの生殖医療における汎用技術としての地位を確立している. ヒトを含む哺乳動物の胚・卵子の凍結保存が, 実用技術として近年飛躍的発達を遂げたのは, ガラス化法の開発と改良によるところが大きい. ガラス化法の適用によって, 多くの動物種で, 凍結胚からの非常に効率的な産仔(産児)作出が可能となっている. ガラス化法の応用拡大によって, 従来は凍結保存不可能とされていた特殊な卵や組織などの, 超低温保存への道が開かれた事例も存在する. 本稿では, ガラス化法の技術的特徴とその効果について, 胚・卵子, 組織, 細胞シートへの適応事例を中心に概説する. 「凍結とガラス化の相異点」細胞や組織の凍結保存には, これまで緩慢凍結法が汎用されてきた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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