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発生医学の原点に立ち返って~発生医学の黎明期からその将来を取り巻く環境まで~

初期発生の重要イベントとエピジェネティック制御

中村肇伸仲野徹

再生医療 Vol.8 No.4, 23-29, 2009

「はじめに」哺乳類の個体発生は, 受精から始まり, たった1個の細胞が約200種類もの多様な細胞へと分化する. この分化過程において, DNAの塩基配列によってコードされる遺伝情報は, 一部の例外を除いて同一であり, 細胞の特性はそれぞれの遺伝子の発現を制御することにより決定されている. この制御には, 転写, 翻訳レベルの調節だけではなく, 塩基配列の変化を伴わない遺伝子発現の制御(エピジェネティック制御)も重要な役割を果たしていることが明らかとなってきた. このエピジェネティック制御には, DNAのメチル化やヒストンのリン酸化, アセチル化, メチル化, ユビキチン化およびSUMO化などが重要な役割を果たすことが知られている. 1997年に体細胞クローン羊のドリーが報告され, 分化した体細胞核が全能性を再獲得できることが示された1). また, 2006年には, 体細胞に特定の転写因子を導入することにより, 多能性幹細胞であるiPS細胞が樹立され, 再生医療への応用が期待されている2).

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