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Ⅰ.再生医工学のための材料工学・加工技術の最前線

コンピュータ支援バイオプリンティング・バイオファブリケーション

中村真人西山勇一逸見千寿香岩永進太郎山口久美子秋田恵一瀧浦晃基

再生医療 Vol.7 No.2, 17-25, 2008

「はじめに」今日, 建築工学技術によって, 巨大な高層ビルがいとも簡単に築き上げられている. 鉄骨や支柱やコンクリート, ガラスや木材, タイルや石材, 給排水用のパイプ材や電気ケーブル材, これらを材料として, 最終的に大きな見上げるばかりの巨大高層ビルディングができあがる. 建築工学技術あればこそである. 一方, わずか20cm足らずの生体組織や臓器であるが, 何億, 何兆もの細胞が組みあがって形成されており, ミクロ・ナノの視点からみると, それらはきっと, 巨大高層ビルディングのようにみえるのではないだろうか. 鉄骨やコンクリートや壁材の代わりに, 種々の細胞, 細胞外マトリクスがある. 各部屋, 各フロアの細かなレイアウトは, まさに肝小葉や腎糸球体など細胞が構成する種々のミクロ構造組織といえよう. 配管・空調構造の代わりには, 生体組織では脈管組織が張り巡らされている. こう考えると, サイズこそ違え, 生体組織や臓器は, まさにミクロの高層ビルディングである.

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