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巻頭言

これからの再生医療への提言

岡野栄之

再生医療 Vol.6 No.4, 9, 2007

本学会がスタートして早3年が経とうとしている. 一時, 過熱気味であった再生医療への報道も, 優れた論文が電子版で公開されたときや, 特殊な臨床研究が開始された時のみに限られてきており, 研究者にとってはかなり落ち着いた状況になっている. 一方, 体細胞由来多能性細胞の開発など, 革新的な再生医療を目指す研究者にとって, まさにこれからが勝負ともいえるような厳しい競争を強いられる学問的な状況になってきている. 臨床への応用も, 厚生労働省のヒト幹細胞を用いた臨床研究指針が施行されて丸1年たち, 全国的にも各所属機関の治験審査委員会を通過した研究課題も増えつつある状況下にあり, 我が国の再生医療は, 基礎も臨床も, まさにこれからが正念場ということになるであろう. 私の専門とする中枢神経系の再生医療を考えてみたとき, これは, (1)内在した中枢神経系の内在した再生能力の活性化と, (2)幹細胞を外から導入する細胞治療に大別できるが, 両者に共通した課題は, ・炎症反応の制御 ・幹細胞ニッチの修飾 ・疾患によって失われた細胞への幹細胞からの分化の誘導 ・組織修復や創傷治癒を目指した細胞移動の誘導 ・軸索再生の誘導 ・シナプス形成やシナプス可塑性の誘導などが含まれる.

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