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基礎(インフルエンザ)

新世代の抗インフルエンザウイルス薬

信澤枝里

インフルエンザ Vol.8 No.2, 25-30, 2007

抗ウイルス薬の開発は, 一般的に困難とされるが, 1990年代初め, コンピューターグラフィックスを駆使したドラッグデザインによる抗インフルエンザウイルス薬(NA阻害薬)が開発された. NA阻害薬の使用による耐性ウイルスの出現率は一般的に低い. しかし, インフルエンザウイルス感染が初感染の小児, あるいは免疫能が低下している患者の治療に用いると, 耐性ウイルスが高頻度で出現する. このような従来のNA阻害薬の弱点を補うため, 新たなNA阻害薬の開発が進められている. 一方, ウイルス蛋白質を標的とするNA阻害薬とは異なり, ウイルス遺伝子を標的とするRNAiを治療, 予防に活用するための開発も進められている. 「はじめに」 ウイルスは, 宿主の細胞に寄生して増殖する不完全生物である. そのため, 一部の例外を除き抗ウイルス薬の開発は困難とされてきた. アマンタジン, リマンタジンはその例外となる薬剤で, 初代の抗インフルエンザ薬として, 欧米では1960年代から治療, 予防に用いられてきた(ちなみに, 日本でアマンタジンはパーキンソン病の治療薬としては認可されていたが, 抗インフルエンザ薬として認可されたのは1998年である). しかし, アマンタジンは, (1)A型ウイルスのみに有効, (2)耐性ウイルスが出やすい, という欠点があった.

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