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特集 LDL/HDLコレステロールを標的とした動脈硬化症の新しい治療ストラテジー

PCSK9阻害薬

川尻剛照

血管医学 Vol.16 No.1, 9-17, 2015

「Summary」2003年,家族性高コレステロール血症(FH)の第3の原因遺伝子としてPCSK9が発見された.PCSK9は低比重リポ蛋白受容体(LDLR)と同様,肝細胞内コレステロールプールの減少により惹起される転写因子SREBP2の活性化を介して合成される.スタチン投与時にはPCSK9合成は亢進し,そのコレステロール低下作用は一部キャンセルされる.PCSK9に対するモノクローナル抗体製剤が開発され,本邦を含めさまざまな背景の患者群を対象に第Ⅲ相試験が展開されている.PCSK9阻害薬はFHやスタチン不耐例に対し福音となるであろう.
「はじめに」急性心筋梗塞や狭心症などの基礎病態である粥状動脈硬化は,病理学的には炎症とそれに惹起されたコレステロール蓄積病変である.したがって,コレステロール代謝への介入は動脈硬化性心血管疾患の予防に合目的である.
「Key words」低比重リポ蛋白受容体(LDLR),家族性高コレステロール血症(FH),PCSK9,スタチン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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