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テロメアと老化

血管医学 Vol.11 No.2, 19-24, 2010

「Summary」真核生物の染色体は線状構造を形成しており, その末端部位にはテロメアと呼ばれる短いくり返し配列からなる特殊な構造が存在する. テロメアDNAはテロメレースにより複製されるが, ヒト体細胞ではテロメレースの発現が抑制されており, テロメアDNAが細胞分裂のたびに徐々に失われ, ある閾値まで短小化すると細胞老化を引き起こすことが古くから知られている. また, テロメレース活性の異常が早老症の原因となることが知られており, テロメア短小化が個体レベルの老化にも関与することが示唆されている. とくに近年のマウスモデルを用いた解析より, テロメレースの過剰発現によってマウスの寿命を延長できることが報告されており, 老化関連疾患の治療への応用が期待されている. 「はじめに」真核生物の染色体は線状構造を形成しており, その末端部位にはテロメアと呼ばれる特殊な構造が存在する. テロメアのDNA配列は生物種間で比較的保存されており, ヒトでは6塩基のヌクレオチド(TTAGGG)の短いくり返し配列によって構成される.

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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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