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症例から学ぶ

慢性咳嗽の原因として胸部大動脈瘤の関与が示唆された一例

関村研之山内広平

International Review of Asthma & COPD Vol.15 No.1, 29-31, 2013

「はじめに」咳嗽は, 呼吸器疾患の日常診療において最も多く遭遇する主訴である. 咳嗽は単に患者を消耗させるだけでなく, ストレスから不安を惹起して患者のQOL(quality of life)を著しく低下させるため, 咳嗽の原因を正しく診断し対処することは極めて重要である. 咳嗽はその持続時間から, 症状発現から3週間未満の急性咳嗽, 3週間以上8週間未満継続する遷延性咳嗽, 8週間以上持続する慢性咳嗽に分類する. このような分類により, 咳嗽の原因疾患がある程度推定できる. 持続時間が長くなるにつれ感染症の頻度は低下し, 慢性咳嗽においては感染症そのものが原因となることはまれである. 今回われわれは, 慢性咳嗽の原因として胸部大動脈瘤の関与が示唆された症例を経験したので, 報告する. 「症例」症例は77歳女性. 主訴は咳嗽. 患者は姉と2人暮らしで, 76歳時に右足関節骨折の既往があり, 以後杖歩行の生活をしていた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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