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食道癌対策最前線

第11回 食道癌開胸手術の最前線

鶴丸昌彦富田夏実天野高行諌山冬実大内一智岩沼佳見梶山美明

Frontiers in Gastroenterology Vol.18 No.4, 41-47, 2013

[はじめに] 食道は頸部から腹部までの長い臓器で, 食道からのリンパ流領域も広くリンパ節転移は頸部・縦隔・腹部の3領域にわたる. しかも比較的早期の状態でもリンパ節転移がみられることが知られている. 自験例では粘膜筋板に達するM3の癌でも約10%台のリンパ節転移がみられ, SM癌では約50%の転移率である. これは大腸のSM癌の約10%, 胃のSM癌の約20%の転移率に比較するといかにリンパ節転移が多いか, 換言すれば食道癌手術ではいかにリンパ節郭清が重要であるかがわかる. 本稿では開胸開腹によるリンパ節郭清について述べる. [リンパ節郭清範囲] 当科で系統的3領域郭清を行った胸部食道扁平上皮癌について主占居部位別にリンパ節転移状況を図1に示した. Ut症例では頸部上縦隔にリンパ節転移が多く, 腹部には転移率は少ないが認められる. Lt症例では主に腹部にリンパ節転移が認められるが頸部上縦隔にも転移率はやや少ないが転移の可能性はある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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