<< 一覧に戻る

特集 心臓病と脳卒中

心房細動に対する経口抗凝固療法の進歩

鈴木信也山下武志

脳と循環 Vol.18 No.3, 27-31, 2013

[SUMMARY] 心房細動に対する経口抗凝固療法では, 長年ワルファリンのみが用いられてきたが, 近年複数の新規経口抗凝固薬が開発された. ワルファリンと比較した第III相大規模臨床試験において脳卒中および全身性塞栓症を低減し, 大出血の低減または同等という成績を収め, すでに3種類が実臨床で使用されている. 本稿は, 格段の進歩をもたらした新規経口抗凝固薬について, ワルファリンとの薬理作用の違い, 大規模臨床試験の成績について概観する. [はじめに] 心原性脳梗塞は広範な脳梗塞となりやすく, 重篤な後遺症を残す可能性が高いほか, しばしば生命をおびやかすものとなる. 心原性脳梗塞の原因疾患としては心房細動が約70%と大半を占める. 脳梗塞を発生した心房細動患者の生命予後は極めて不良であり, 脳卒中急性期患者データベース構築研究(JSSRS)の2007年度報告によれば, 心原性脳梗塞で緊急入院した患者の退院時死亡率は12.5%に上る.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る