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特集 肥満の基礎と臨床

Ⅱ.肥満に対する外科治療 肥満症例に対する術後管理

石塚満北順二渋谷紀介田中元樹窪田敬一

Surgery Frontier Vol.20 No.3, 65-70, 2013

「Summary」当科における肝細胞癌患者データを用いて手術施行肥満患者の現況を後向きに検討した. 体格指数(body mass index;BMI(kg/m2))を用いて肥満患者をBMI>30:11/387=2.8%, BMI>25:86/387=22.2%の2通りに設定した. 性別やstageを含め, 耐糖能異常の有無, 高血圧症の有無, 虚血性心疾患の有無, 脳血管障害の有無, 慢性腎疾患の有無, 呼吸器疾患の有無, 呼吸機能について, 術前の有病率は, BMI>30, BMI>25のいずれの条件下でも肥満群, 非肥満群の二群間で大きな差異は認められなかった. 年齢を含め, 手術時間, 術中出血量, 術後在院日数, 術後生存日数についても, BMI>30, BMI>25のいずれの条件下でも肥満群, 非肥満群の二群間で差異は認められなかった. ドレーン感染の有無, 呼吸器関連合併症の有無, 創部感染の有無についての検討ではBMI>30, BMI>25のいずれの条件下でも肥満患者に有意に創部感染が多く発症していた. 生存曲線を用いた予後解析では, BMI>30, BMI>25のいずれの条件下でも, 肥満群と非肥満群のあいだに統計的な予後の差異は認められなかった. 肥満は術後創部感染の重要なリスクファクターであった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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