<< 一覧に戻る

侵襲をめぐるQ&A

(増殖因子)Q 増殖因子とその受容体をターゲットにした分子標的治療薬

宮崎昌樹中川和彦

Surgery Frontier Vol.14 No.2, 109-110, 2007

A 分子生物学の進歩により, 癌細胞の増殖・血管新生・細胞浸潤・転移にかかわる遺伝子・分子レベルでの異常が次々と明らかになりつつあり, これらの分子の阻害を目的として種々の分子標的治療薬が検討されている. 現在, 分子標的として盛んに開発が進められているのが増殖因子とその受容体, 細胞内増殖/生存シグナル伝達, 転移, 血管新生にかかわる分子などである. 癌細胞の増殖にはさまざまな増殖因子とその受容体がオートクリンまたはパラクリン的に関与していると考えられる. 代表的な因子としてepidermal growth factor(EGF)受容体がある. EGF受容体は, 細胞表面上にある受容体蛋白で, 細胞外から細胞内へ, 細胞増殖や分化にかかわる刺激を伝えている. また, リガンドとの結合部位をもつ細胞外ドメイン, 細胞膜貫通領域, チロシンキナーゼ部位を有する細胞内ドメインにより構成される. EGF受容体は多くの固形癌に過剰発現されており, リガンド(transforming growth factor-αやEGFなど)が細胞外ドメインに結合すると, 細胞内ドメインのチロシンキナーゼがリン酸化され, 細胞内シグナル伝達の結果, DNA合成が刺激され, 癌細胞の増殖を促進する.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る