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特集 痛風―最近のtopics―

3.結晶性関節炎の迅速診断─医師による関節液の鏡検

横川直人

高尿酸血症と痛風 Vol.26 No.2, 25-31, 2018

偏光顕微鏡を用いた関節液の鏡検は結晶性関節炎の診断のゴールドスタンダードである。関節液を一滴垂らしカバーガラスをかけて鏡検するだけで,炎症の有無,結晶の有無の判断が迅速に可能である。偏光顕微鏡がない場合でも,通常の光学顕微鏡を用いた明視野での観察でも結晶は多くの場合で同定可能である。偏光板(ポラライザとアナライザ)を使用すると暗視野となり偏光性を有する結晶のみを観察することができる。偏光顕微鏡はコンペンセータ(ファーストオーダーレッド)と回転テーブルの使用ができるため,尿酸一ナトリウム塩(尿酸塩)では負の複屈折性,ピロリン酸カルシウムでは正の複屈折性を色の変化で確認することができる。新鮮な関節液を臨床医が鏡検することにより,迅速かつ確実な診断が可能となり,また不要な検査を防ぐことができる。本邦では関節液の鏡検はこれまで軽視されてきたが,今後は学会を中心に教育啓蒙を行う必要がある。
「KEY WORDS」関節液,鏡検,尿酸一ナトリウム塩結晶,ピロリン酸カルシウム結晶,偏光顕微鏡

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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