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特集 尿酸の功罪

【各論】2.心血管系 1)尿酸と冠動脈疾患

Uric acid and coronary artery disease

丸橋達也木原康樹東幸仁

高尿酸血症と痛風 Vol.23 No.2, 41-46, 2015

「Summary」尿酸は,冠危険因子であるメタボリック症候群や慢性腎不全,高血圧症などの病態を反映して高値となるため,冠動脈疾患発症ハイリスク患者の同定に有用なマーカーと考えられている。一方,基礎的検討により,高尿酸血症は血管内皮細胞や血管平滑筋細胞に対して炎症や酸化ストレスを惹起し,動脈硬化を促進することが示されているが,尿酸が冠動脈疾患発症の独立した危険因子か否かについて,臨床的な結論は得られていない。尿酸は,さまざまな因子の影響を受けるため,冠動脈疾患発症に対する尿酸単独の影響を検討することが困難である。さらに高尿酸血症患者のみならず,低尿酸血症患者においても血管内皮機能が低下しており,この点からも尿酸と動脈硬化の関係が複雑であることが示唆される。今後,尿酸降下薬を用いた臨床試験により,高尿酸血症に対する介入が動脈硬化進展を抑制するか否かを検討することで,尿酸と動脈硬化の関連が明らかとなることが期待される。
「Key Words」高尿酸血症,冠動脈疾患,低尿酸血症,血管内皮機能,尿酸トランスポーター,尿酸降下薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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