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循環器疾患研究を支えた人々

白土邦男

金澤正晴

CARDIAC PRACTICE Vol.29 No.4, 66-67, 2019

白土邦男先生は,インターン修了後の1968年,東北大学医学部内科学第一講座(第一内科)に入局しました。当時の第一内科は呼吸器疾患と循環器疾患を中心とする臨床,研究,教育を担当しておりました。同級生いわく,6年間1度も授業をサボったことがない真面目な学究タイプの白土先生は,心臓カテーテルグループに配属され,心臓カテーテル・データの解析や色素希釈曲線の分析に没頭する日々をおくりました。今は昔のことですが,普段は温厚な面持ちの先生がデータについて論じるときには「鬼軍曹」に変わるという伝説は有名です。その後,1976年から2年間California大学San Diego校に留学し,J. Ross教授のもとでmicro sono-sensorを用いた心力学に関する研究に従事,その成果をまとめた論文はCirculation誌に掲載されました。1978年の宮城県沖地震直後に帰国し,循環器診療指導の傍らsono-sensorを用いた局所心筋動態の研究に着手しました。週末も深夜まで犬を用いて行った実験で得られた数々の研究結果は日本循環器学会などで参加者の注目をあびました。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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