特集 循環器内科医が知っておくべき脳卒中診療
臨床 卵円孔開存と奇異性脳塞栓症および片頭痛
CARDIAC PRACTICE Vol.29 No.1, 45-50, 2018
卵円孔は心房中隔の発生過程に生じる間隙で,胎児期に機能していない肺をバイパスして酸素化された血液を右房から左房へと導く。通常,出生後に自然閉鎖するが,成人後も開通しているのが卵円孔開存(patent foramen ovale:PFO)であり,健常成人にも約15~25%に存在する1)2)。大半の場合,無症候で病的意義に乏しいが,ときに奇異性脳塞栓症や前兆のある片頭痛で問題になることがある。本稿では最新のトピックを交え,これらに対するPFO閉鎖術の有効性を中心に概説する。
「KEY WORDS」RoPE score,AMPLATZER PFO Occluder,RESPECT試験
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