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特集 循環器内科医が知っておくべき脳卒中診療

基礎 脳卒中の各病型とその治療

星野晴彦

CARDIAC PRACTICE Vol.29 No.1, 17-21, 2018

脳卒中は急性のエピソードを伴う脳血管障害であり,大きく,出血性と虚血性に分けられる。出血性脳卒中には,くも膜下出血と脳出血が含まれ,虚血性脳卒中は脳梗塞を指す。一過性脳虚血発作(transient ischemic attack:TIA)については,その診断基準は「臨床症状として24時間以内に消失する脳または網膜の虚血による一過性の局所神経症状」であり,「画像所見での脳梗塞の有無は問わない」とされている。したがって,TIAについては脳梗塞と同じ機序で起こり,一部は病理学的には梗塞巣も伴っており,治療法も同一であることから,ここでは脳梗塞の範疇として示している。
全国の急性期脳卒中を登録した脳卒中データバンク2015によれば,脳卒中95,844例の内訳は,脳梗塞75.9%,脳出血18.5%,くも膜下出血5.6%である1)。脳出血では高血圧性脳出血が,くも膜下出血では脳動脈瘤破裂がそれぞれの原因の大部分を占めている。今回は,虚血性脳卒中である脳梗塞についてのみ概説する。
「KEY WORDS」脳卒中,脳梗塞,臨床病型,抗血小板薬,抗凝固薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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