日本栄養改善学会
第61回日本栄養改善学会学術総会
The 61st Annual Meeting of the Japanese Society of Nutrition and Dietetics
栄養-評価と治療 Vol.31 No.4, 50-51, 2014
「1.われわれが目指したもの」第61回日本栄養改善学会学術総会は2014年8月20~22日,パシフィコ横浜を主会場に開催され,3,300名の登録参加者があった。当学会は,戦後の栄養改善政策の法的基盤となった栄養改善法(現在,健康増進法へと発展)を学術的に発展させるために設立され,栄養学の実践活動を議論する伝統ある学術団体である。今回は60周年の記念すべき総会となり,実践栄養学のターニングポイントとなることを目指した。18世紀,欧州で発展した栄養学は,実験科学としての進歩と同時に数多くの栄養欠乏症を経験することにより学問的体系を整えた。20世紀後半には栄養素を血液に直接投与するだけで生き続ける技術を手に入れ,栄養学は創設期に夢見た目的を達成したかに思えた。しかし,栄養問題は複雑化,多様化,さらに個別化してきた。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。