みんなですすめる臨床栄養管理
第28回 関西医科大学附属枚方病院栄養管理部
栄養-評価と治療 Vol.31 No.3, 5-10, 2014
「なぜ始めたのか」関西医科大学附属枚方病院は, 大学キャンパスの移転に先立ち2006年1月に開院した. 筆者の前任地である同大学附属滝井病院では, 救命病棟に限局した単科型の栄養サポートチーム(nutrition support team;NST)の活動が行われており, 管理栄養士も参加するようになっていた. ここでは科の特性から経腸栄養の投与内容についてのカンファレンスや, 脳疾患の急性期後や抜管後の嚥下障害に対する栄養アセスメントについてフローチャートを作成するなどの活動を行った. しかし, 病院全体における栄養管理体制としてのNSTではなく, 栄養スクリーニングは褥瘡アセスメントシートにより行われており, 食事摂取などに問題があれば, 褥瘡ケアプランの一部として個々に栄養管理部へ相談があるといったかたちであった. 1998年ごろより全国的にNSTの必要性に注目が寄せられていたことや, 栄養スクリーニングにあたる褥瘡アセスメントシートを管理している褥瘡対策委員会において, 栄養管理やNSTの必要性について話しあわれていたこともあり, 新病院の建設が決まるとともに新病院でのNSTの設立が決定した.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。