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Ⅱ.各論

7.無βリポ蛋白血症の過去・現在・未来

The Lipid Vol.30 No.1, 87-93, 2019

無βリポ蛋白血症は常染色体劣性遺伝形式を示すまれな疾患である.アポB含有リポ蛋白が欠損し,著明な低脂血症を呈する.ミクロソームトリグリセライド転送蛋白(MTP)の欠損により,肝臓における血中へのVLDL分泌,腸管におけるカイロミクロン形成による脂肪吸収が障害される.有棘赤血球症を認め,脂溶性ビタミンの吸収障害により,網膜色素変性症,神経障害を呈する.現時点では,脂溶性ビタミンの大量補充療法が唯一の治療法である.本症の分子メカニズムの解明を通じてMTP阻害薬が開発され,家族性高コレステロール血症ホモ接合体の治療薬として臨床応用されるようになった.
「KEY WORDS」無βリポ蛋白血症,ミクロソームトリグリセライド転送蛋白(MTP),アポB,脂溶性ビタミン,MTP阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録