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症例検討 脂質代謝異常症への多角的アプローチ

92 著明な低栄養状態の高度肥満症患者に対する栄養管理

木暮香織川村光信田中裕梨宮崎滋

The Lipid Vol.20 No.3, 102-106, 2009

「はじめに」高度肥満症患者で, 下肢や腹部に著明な浮腫があり, 同部位から著しい滲出液が出現した3症例を経験した. 肥満患者は一見, 栄養過多のように思われがちであるが, この3症例は心不全, 肝硬変などを併発し, 低蛋白血症, 低脂血症, 貧血などを呈していた. 3症例のうち, 入院後食事療法を開始した数ヵ月後に滲出液が出現した例も存在した. 今後わが国でも, このような高度肥満症患者がさらに増加すると思われるため, その栄養管理について検討した. 「症例1」45歳男性(無職). 20歳時の健診にて肝機能低下を指摘されたが放置. 38歳時吐血したが医療機関を受診せず, 43歳時に下肢の浮腫を自覚(体重85~90kg). 1ヵ月前から腰痛で動けなくなり(体重100kg前後)浮腫が増悪, 下肢は2倍に腫れあがり, 呼吸苦も出現した. 尿がでなくなり, 下肢より滲出液が噴出し, 救急車にて当院搬送され, 循環器内科入院となった. 図(1)に示すように低蛋白血症, 低脂血症が認められ, 肝硬変, リンパ浮腫, 多臓器不全疑いと診断された.

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