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79 CETP欠損症における大粒子HDLの出現とその機序について

The Lipid Vol.17 No.1, 77-81, 2006

コレステリルエステル転送蛋白(CETP)は, HDLからApoB含有リポ蛋白(VLDL, LDL, IDL)へのコレステロールの転送, いわゆるコレステロール逆転送系において重要な役割を果たしており, その欠損により, 高HDL血症を呈することが知られている1). CETP欠損症は, CETP遺伝子の異常による高HDL血症を伴う常染色体優性遺伝性疾患であり, CETP欠損症の遺伝子変異は特に日本人に多く検出され, そのうちイントロン14のSplice donor siteのG→A変異(イントロン14+1(1452)G-A変異), およびエクソン15D442G変異が多く出現していることが知られている2,3). 近年は, CETP欠損症における動脈硬化症との関連性についても注目されている4). われわれは, CETP欠損で著明な高HDL血症を呈し, 大粒子HDLの存在を認めた症例を経験した. 今回, この大粒子HDLの出現機序について検討を加えたので報告する. 症例 症例:61歳, 男性. 既往歴:肺癌(2002年手術), 高血圧, 高尿酸血症, 肝障害. 現病歴:若年時よりTC, HDL-C高値を指摘されていた. 2002年12月に肺癌手術が施行され, 以後, 近医受診. 同医にてTC337mg/dL, TG62mg/dL, HDL-C246mg/dLに対してatorvastatin投与も効果なく中止となった. その後, 精査加療目的で当院受診となった.

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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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