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特集 アディポサイエンス・フロンティア

Ⅲ アディポサイエンス・クリニカル 肥満症内科治療のフロンティア

長嶺和弘上野浩晶中里雅光

Diabetes Frontier Vol.27 No.3, 350-355, 2016

「はじめに」近年,世界中で肥満人口は増加傾向で,わが国でも「平成25年国民健康・栄養調査」による成人肥満者の割合は男性28.6%,女性20.3%であり,若年女性を除いて継年的に増加傾向にある1)。日本人では欧米人に比べるとbody mass index(BMI)30kg/m2以上の割合は少なく,BMI 25~30kg/m2の肥満者が主体であるが,2型糖尿病の罹患率は欧米と大差なく,軽度の肥満であっても内臓脂肪蓄積に伴う生活習慣病の重積につながりやすい。肥満では種々の疾患が併発しやすく,食事や運動などによる減量が必要になるが,現実的には容易でない。本稿では肥満症の診断と内科治療を概説する。
「Ⅰ.肥満と肥満症」肥満は脂肪組織が過剰に蓄積した状態で,日本肥満学会ではBMI 25kg/m2以上と定義し,BMI 35kg/m2以上を高度肥満としている。肥満症は,肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか,その合併が予測される場合で,医学的に減量を必要とする病態と定義されており,治療の対象とされている。
「key words」肥満,食欲,リパーゼ阻害薬,GLP-1アナログ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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