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特集 日本人糖尿病の大規模臨床・疫学研究

J-EDIT

荒木厚井藤英喜

Diabetes Frontier Vol.26 No.6, 705-712, 2015

「はじめに」高齢者の糖尿病治療においては,合併症の危険因子が若い人と同じであるかについては不明であった。また,高齢糖尿病患者では認知機能低下,ADL低下,うつ状態などの老年症候群を起こしやすい1)。こうした,高齢糖尿病患者の老年症候群の頻度や危険因子についてもわが国の疫学データは乏しかった。さらに,高齢糖尿病における血糖や血圧,脂質の管理目標をいかにすべきかについても大きな問題である。そこで,J-EDIT(The Japanese Elderly Intervention Trial)研究では,全国39施設の動脈硬化性疾患のリスクがある高血糖の高齢糖尿病患者1,163人を対象として,動脈硬化の危険因子を積極的に治療する強化治療群と通常治療群に無作為に割り付けて,約6年間追跡し,生死,細小血管症や動脈硬化性疾患のイベント,心身の機能などのアウトカムを評価した2)。本稿では,J-EDIT研究の成果を解説し,高齢者糖尿病の治療のあり方について述べてみたい。
「key words」高齢者糖尿病,血管合併症,認知機能低下,身体機能低下,危険因子

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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