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特集 糖尿病強化療法―低血糖を巡る諸問題

Ⅲ.糖尿病薬物治療における低血糖回避の試み―最近の進歩 持効型インスリンアナログの拡がり

吉岡成人

Diabetes Frontier Vol.25 No.4, 458-464, 2014

[はじめに] 糖尿病の治療においで慢性, 急性の合併症と同様に患者のQOL (quality of life)に大きな影響を与えるものが低血糖である. 特に夜間の低血糖に関しては患者の困惑度が高く, 忌避感が強いことが知られている1). 糖尿病患者における低血糖に対する恐怖感は治療に対するアドヒアランスを低下させ, 血糖コントロールを悪化させる要因の1つであり, 近年では, 糖尿病患者の社会的な生産性にも密接に関連した事象として注目されている.
[I. インスリン治療による低血糖とQOL] 日本において, インスリン治療中の患者の低血糖とQOLの関連を検討した石井らの報告によれば, インスリン治療中の患者の場合, 1型糖尿病患者で平均9.7回/月, 2型糖尿病患者では平均1.9回/月の頻度で低血糖が認められ, 就寝時から起床までの夜間の低血糖が日中の低血糖と同様の割合で引き起こされるという1).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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