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特集 臓器間代謝ネットワークと糖尿病

エネルギー代謝調節ペプチド

上野浩晶中里雅光

Diabetes Frontier Vol.25 No.1, 72-76, 2014

「はじめに」食欲は個体維持や種族保存といった本能的行動に含まれ, すべての動物に存在する. しかし, ヒトでは野生動物とは異なり, 必要以上にエネルギーを摂取して肥満を呈することがある. 特に現代では, 安価で手軽に“おいしい”高カロリー食品が手に入るため, 肥満者は増加の一途であり, その結果として糖尿病をはじめとした生活習慣病や動脈硬化性疾患の増加, および不健康寿命の延長といった大きな社会的問題につながっている. 肥満を改善するためには食事療法による摂取エネルギーの減少や, 運動療法などによるエネルギー消費の増加が必要であるが, 現代社会でそれらを実行し維持していくには大変な努力と精神力が必要であるといわざるを得ない. 近年, 食欲調節にかかわるペプチドや神経回路網が次々と明らかにされており, それらを応用した新規抗肥満薬の開発も進められている. 本稿ではエネルギー代謝調節にかかわるペプチドとその相互作用について概説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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