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目でみるページ 糖尿病と感染症

糖尿病と尿路感染症

堀野哲也

Diabetes Frontier Vol.23 No.1, 9-13, 2012

「はじめに」糖尿病患者では糖尿病に罹患していない患者と比較して, 無症候性細菌尿の頻度が高いだけでなく, 症候性の尿路感染症の発症率も高いことが報告されている1)2). これらの原因としては, (1)尿中のIL-8およびIL-6の有意な低下, (2)尿路上皮への菌の接着の増加, (3)好中球の機能低下, (4)神経障害による膀胱機能異常などが考えられているが3), それぞれの因子がどの程度関与しているかについては, 依然として明らかとなっていない. また, 重篤な尿路感染症の1つである気腫性腎盂腎炎は, 糖尿病患者の割合が高いことが報告されており, ここでは気腫性腎盂腎炎の2症例を呈示する. 「症例1」60歳代の女性で, 意識障害と腎機能低下により入院となった. 27年前に高血圧, 4年に糖尿病と診断され, 糖尿病については経口血糖降下薬によりコントロールは良好であった. 入院2日前に食欲不振と発熱を主訴に他院入院し, 入院時検査所見で腎機能低下を認め, さらに入院後, 意識障害も出現したため転院となった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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