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糖尿病性神経障害の新しい展開

糖尿病性消化管運動異常の病態と対策

佐々木秀行山崎浩

Diabetes Frontier Vol.20 No.1, 57-60, 2009

「はじめに」糖尿病患者では嚥下困難, 胸やけ, 嘔気, 嘔吐, 腹痛, 下痢, 便秘, 便失禁など上・下部の消化管運動異常に基づくと考えられる多彩な症状がみられる1)-3). これらの症状には高血糖, 微小循環障害の関与も推定されるが, 主因は自律神経障害と考えられており, 血糖コントロールの悪い罹病期間の長い患者によくみられる. 表1に糖尿病患者における主な消化管症状の頻度を示す4)が, 調査対象や質問内容の違いによってその頻度はさまざまである. 図には自律神経機能の客観的指標である深呼吸時心電図R-R間隔変動係数(CVR-R)およびヘッドアップティルト試験時の収縮期血圧低下幅(」BP)の加齢変化を代表的な消化器症状である便秘・下痢(頑固な便秘また便秘/下痢の交替)の有無別の示したものである. 便秘・下痢の有無によりCVR-R, 」BPの平均値は有意に異なるが, 分布範囲はほとんど一致している. このように, 自覚症状と神経機能障害の重症度との相関は弱く, 消化管運動障害を正確に診断・評価するには自覚症状に客観的指標を加えて総合的に判断する必要がある.

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