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糖尿病性腎症治療の新しい展望

Ⅰ 糖尿病性腎症の治療とそのエビデンス 血圧のコントロール―ACE阻害薬とARBを中心に

鈴木大輔

Diabetes Frontier Vol.17 No.4, 465-470, 2006

I. 血圧コントロールの意義 糖尿病および糖尿病性腎症患者において厳格な血圧の管理は, 血糖のコントロールと同等に重要であることは周知の事実である. そのエビデンスの鍵となった2つの研究がある. Hypertension Optimal Treatment(HOT)Study1)では, 目標拡張期血圧別に心血管系イベントの発生率の違いを検討した. この検討には1,501人の糖尿病患者が含まれており糖尿病患者のみでの解析では, 拡張期血圧が90mmHg以下の群に比較し80mmHg以下の群で心血管系疾患の発症が有意に51%も抑制され, 糖尿病を合併した高血圧患者ではより厳格な血圧の管理が必要であることが証明された. United Kingdom Prospective Diabetes Study(UKPDS)2)では, 新規に2型糖尿病(NIDDM)と診断された約5,000人を対象とし, 血糖のコントロールを厳格に行うことにより, 糖尿病性腎症を含めた細小血管障害のリスクが減少したことを報告した. また, この研究では高血圧を合併している患者を対象に, 厳格な血圧コントロールで各種リスクが減少するか否かの検討も行われた.

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